Top > TNC > TNC-223 > TNC-223修理記

Ham

TNC-223修理記

概要

TNC-223が正常に動作しなくなった。直ったらラッキー。なおらなかったら、さようなら。 電子機器としては、生死をさまよっているのである。 このまま天国に行ってしまうのも悪くはなかろう。しかし!まだ生きる可能性があるならば、やるだけやってみよう! そんな気持ちで、TNC-223修理記が始まった。

症状

電源を入れると、MBOX と PTT以外のランプが点灯したままで、後は何をやってもLTDの状態は変わらない。

開封

EEPROMの動作確認

付属していたTNC-223用のROMと UIDIGI用のROMを 手持ちのTNC-22 に入れてみた。PCとシリアルケーブルで接続し、ターミナルソフトを立ち上げ、TNCの電源を入れた。

  • TNC-223 用ROM
    TASCO Packet Radio TNC-223
    AX.25 Level 2 Versio  A
  • UIDIGI用 EEPROM
    JH8OVN-3
    UIDIGI 1.8 (c) Marco Savegnago IW3FQG 20020608

どうやら、ROMは生きていたようだ。

電源系統の確認

DC12V入力され、ダイオードブリッジが入っており、逆に接続してもOKとなっている。その後に、78L05で5Vを作り出し、TNC内部の全ての電源をまかなっている。

  • 4.8V? んー。ちょっと低いきがするが、問題ないレベル。

コンデンサの確認

電源の入力段に大き目のコンデンサがあるが、特に影響はなさそう。外見問題なし。78L05後の電圧も安定している。

EEPROM周辺の波形確認

EEPROMにオシロスコープのプローブをあてて、Read/Write波形を確認した。

  • 正常時の波形

    TNC-22で確認した。電源が入っている状態であれば、常にRead/Writeしているようで、頻繁に波形がON/OFFしている。

  • TNC-223の波形

    ぜーんぜん動かない。しーんと静まり返っている。

Z80CPU周辺の波形確認

CPUは、TMPZ84C00AM-8 を使用している。

データブックはここからダウンロードできる。

データシートから読めること

  • 8Bit CPU
  • 8MHz 動作品
  • 消費電流 Typ20mA スタンバイ時は0.5uA
  • 5V単電源
  • −40度〜85度まで動作

ピンアサイン

VCC+5V5V±0.5V
VSSGND
nRDOut
nWROut
CLKInLo(-0.3〜0.6),Hi(VCC-0.6〜VCC+0.3)
nRESETInLOでリセット。解除後3クロック後に動作開始
nWAITIn
nHALTOutCPU内部が停止するとLO

予想

  • VCCがしっかり5Vであるか
  • クロックがしっかり入っているか?(周波数やレベル)

    125ns1周期(8MHz)

  • nRESETがLOのままになっていないか?(電源投入後、解除されているか)

    LOのままになっていれば、何らかのリセットIC的なディバイスでリセット信号を生成しているはず。このディバイスの故障か?

  • nHALTが LOになっていないか。(通常はHIのまま)

    HALT インストラクションというのが自動的に動作し、クロックを停止。プログラムカウンタも停止。nopインストラクションを挿入し実行される。

    nHALTを解除するためには、nINTかnNWIかnRESET入力が必要。


実測

  • VCC

    異常なし。

  • nRESETがLOのままだ。

    あれ?ということは、Z80 CPUにどなたかが リセット信号を送っていて、リセット状態のままとなっているということだじょ。 だれが、nRESETをかけてるんだ?

その後・・・

74HC14 経由でリセット信号がZ84 CPUに伝わっている事がわかった。この信号源を探ろうと何時間もがんばったが、どうも分からず。

リセット回路が悪いのだろうと推測し、自前でPICを使ったリセット回路を製作し、内臓させてみた。うまく動く場合もあれば、動かない場合もある。どうもリセット解除するタイミングを何かに合わせる必要があるようだ。

回路図があれば・・・ と何度もため息をついてしまった。今回はこれ以上前に進むことが出来ず、回路図をみつけるまで、お休みしていただくより他に選択肢は残されていない状況となった。

一旦、持ち主に返却することにしました。

お力になれず、すみません。( p_q) シクシク


いつの日か、また活躍する日を

心待ちにしております。<m(__)m>


  • オークションで入手した続TNC-223が似たような症状で困っています。編を期待しています。 -- suzuki 2008-01-01 (火) 09:45:23
  • 回路図があれば・・・と期待しております。もし入手されましたら、ご連絡お願いします。 -- JM7MUU 本田 2008-01-02 (水) 05:27:17
  • 回路図、取説は持っておりませんが、このページの情報を元に調査し、修復に成功しました。ありがとうございます。 -- suzuki 2008-01-02 (水) 15:15:43
  • TAPRのホームページにあるTNC2の回路図が参考になります。 -- suzuki 2008-01-03 (木) 20:10:38
  • お!修復されたんですね。おめでとうございます。具体的にどのあたりを修正されたのでしょうか? 出来れば画像なども頂けたら幸いです。ご面倒かもしれませんが、同じ悩みをお持ちの方が多数いらっしゃるようですので、時間の空きをみて宜しくお願いします。m(__)m -- JM7MUU 本田 2008-01-04 (金) 03:23:03
  • RS232Cのドライバー用負電源をつくるチャージポンプの電解コンデンサ10μF2個が不良で、交換しました。このコンデンサは過酷な使われ方をするので消耗品と考えた方が良いかもしれませんね。参考になれば幸いです。 -- SUZUKI 2008-01-06 (日) 12:46:43
  • はじめまして 家にある223も同じ症状なのかな 今度確かめてみたいと思います。 -- JQ1VUE 2008-01-09 (水) 15:38:38
  • RS232Cですか・・・ こちらの現象と関係あるのかなぁ。 232Cということは、PCとのやり取りで使用するものですよね。そのコンデンサがNGになったときに、232Cチップが稼動しなくなって、なぜにTNC自体が起動しなくなるんでしょう・・・ なんだかしっくり来ていないですねぇ。JQ1VUEさんも是非チャレンジしてみてください。もしなにか進展がございましたら、このコンデンサを交換したよーといった内容を教えていただくと助かります。画像があればなおFBです。よろしくおねがいします。 -- JM7MUU 本田 2008-01-09 (水) 15:56:17
  • やっと取説が見つかりました。TNC自体はまだ確認していませんがfileTNC223001.pdffileTNC223002.pdf2つです。 -- JQ1VUE 2008-01-11 (金) 11:40:48
  • 自己レスです。取説ではなく回路図です。(タグが使えるのかな)自分でも何か確認できたらご報告します。 -- JQ1VUE 2008-01-11 (金) 11:45:16
  • お! 回路図じゃないですか♪ すっご♪ なんか、直せそうなかんじですよねー♪ 。('-'。)(。'-')。ワクワク -- JM7MUU 本田 2008-01-11 (金) 11:48:49
  • SUZUKIさんへ。もし御時間がありましたら、回路図をアップしていただいたので、どのコンデンサを交換されたのかおしえていただけませんでしょうか? -- JM7MUU本田 2008-01-11 (金) 12:00:12
  • RS232C付近をみてみましたが、チャージポンプと思われるようなコンデンサは無いような感じがします。MUUの見解では、nRESETが立ち上がっていなかった事から推測すると、C9(10uF)か、IC5B、IC5C系統がNGになっているのではないかと思っておりますが、如何でしょうね。 -- JM7MUU 本田 2008-01-11 (金) 12:16:16
  • JQ1VUEさん回路図 -- SUZUKI 2008-01-11 (金) 18:36:26
  • JQ1VUEさん回路図ありがとうございました。今後なにかと助かります。私の場合はC57とC58が不良でV-が出ていませんでした。CPU周りは異常ありませんでした。回路図がなかったため発見するのに苦労しました。de -- SUZUKI 2008-01-11 (金) 18:45:17
  • あぁなるほどね。V-をここで生成しているんですね。-8V生成かな? みてみまーす。 -- JM7MUU 本田 2008-01-12 (土) 10:20:09

TNC-223修理記録続編(2008/2/5)

なんと! ローカル局がTNC-223を持ってきた。怪しいコンデンサは交換したというが、電源を入れても上記と同じ症状。原因を追究した。

TNC223_00.jpg

  • コンデンサ取り付け不良

    交換したはずのコンデンサ。パタンがはがれてしまい、外れかかっていたものを補強した。

  • マイナス8.18Vと、プラス7.39Vを確認した。(OK)
  • CPUのリセット端子を確認したところ、電源投入後 0.5秒程LO区間があり、その後きちんとHIになっていることから、異常なし。(OK)
  • CPUクロックの確認。8MHzのクロックを確認した。周期も問題ない。波形も異常なし。(OK) 16MHzクロックを2分周して生成していた。
  • RTCクロックの確認。32.768kHzの水晶。(正常)
  • AFSKデコード用クロックの確認。4.4336MHzの水晶。(正常)
  • ボーレートクロックの確認。4.9152MHzをバイナリカウンタで分周し、ジャンパーによって、取り出すクロックを変える。(正常)
  • ROMへのアクセス。頻繁にReadされている。(正常) アドレスライン、データラインが頻繁に稼動中である事が伺える。 CPUのMREQをデコードして、ROMのOE(OutputEnable)としている。(正常)
  • RAMへのアクセス。 CPUのMREQをデコードして、RAMのCE(ChipEnable)としている。

    問題発生!

    デコード波形は頻繁にHI/LOしているが、RAMのCEは 0Vのままで、しーーーんと静まりかえっている。

    何度も何度も回路図とにらめっこしたが、どうもおかしい。

    =>RAMのCEがハイインピーダンスとなっているのかを確認。

    この端子がどこからの制御されていない状態ならば、プルアップすればその論理に引きづられ、プルダウンすれば同じようにその論理に引きづられるはず。

    結果=>引きづられた。

    どうやら、断線しているようだ。

    テスターで当たっても、当然つながっていない。

RAMのCE端子にジャンパー線

RAMのCE端子と、その信号元にはるはずのデコーダ(74HC139)の7番ピンを接続した。

TNC223_01.jpg

結果=>うごいたあああああああああああああああああ

イェイq(・ q )イェイ(p・・q)イェイ( p ・)p イェイ

動作確認

  • TNC-222用のROMを入れて、動作させた。

    オープニング画面正常

    DSD LEDが点灯したまま。(ん?TNC-222用のROMだから?)

    コマンドうけつけ正常

    コールサイン設定コマンド正常

    数十回の電源投入テスト正常

    折角なので、PCとのボーレートを9600bpsにした。正常

    k コマンドで送信テスト。

    =>PTT LEDが点灯しないが、AFSK変調は出ている。

    =>JMP4をショートさせると、PTT LEDが正常に稼動してくれるように見えるが、このジャンパーの初期値はショートさせない状態で使用することになっているので、とりあえずオープンとする。

  • UI-DIGI(JM7MUU-3)をいれて、動作させた。

    オープニング画面正常

    電源投入後のPTT LEDの動作正常

    その後はPWR LEDのみ点灯正常。

    PTTラインの挙動 正常(送信時LO)

    AFSKラインの信号 ん?ちょっとレベルが低い気がする。 まぁ。ボリュームで調整できるからね。とりあえず信号は出ている事を確認した。

    VR1でTNCから出力されるAFSK変調レベルを変えることが出来る。

    ハンディートランシーバによっては、J**とJ**を変更すると良い。

TNC223_02.jpg

一時はどうなる事かとおもっていたが、無事第二の人生を歩むことになりました。♪

よかったねー♪TNCちゃん♪  (^_-)-☆

回路図を提供してくださったJQ1VUEさん!ありがとうございました♪



Reload     Front page List of pages Search Recent changes Backup   Help   RSS of recent changes
Last-modified: Tue, 27 Dec 2016 01:33:36 HADT (937d)