Top > KT-747 AM,FM チューナ修理記 KT-747 AM,FM チューナ修理記目次いきさつ#ref(): File not found: "060819_1816~01.jpg" at page "KT-747 AM,FM チューナ修理記" 実家で愛用されている今はなき ケンウッドコンポ。 トリオという名前を耳にすると、じーんと来る方も多いはず! 今は天国で笑っている母の形見だと父は語ります。 そんなコンポのチューナの音が出てこないという事で、引き取りました。 っていうか、このアンプ、おもっ・・・ 汗 すっごくずっしりきています・・・ 私の家は、マンション4階の階段あげなんですけれども、 さすがに1回では持ってこれませんでした。汗 故障状況まずは故障状況を確認します。 背面は、ライン出力端子と、アンテナAM入力、そしてFMアンテナ入力端子しか ありません。 ライン出力端子をオシロスコープで確認したところ、何も出てきていませんでした。 ですが、チューナの周波数を変化させると、放送していると思われる周波数で 前面の表示パネルの受信レベルが上がります。 ということは、チューナ部分やIF部分は生きていると推測できます。 AM FM 共に同じような現象です。 ということは、ライン出力端子に出力するドライバーICあたりが あやしいのかな・・・という予感です。 ドキドキの開封早速、あけてみました。 #ref(): File not found: "060819_1818~01.jpg" at page "KT-747 AM,FM チューナ修理記" これが、KT-747を開けたところです。 大きな基盤が一枚と、前面の操作パネルに基盤が一枚あり、 全部で2枚構成となっています。 大きなメイン基盤は、表面が部品面で、裏面がパタン面となっていて、 非常にシンプルです。 また、部品面にも裏面のパタン図がシルク印刷されていて、 みやすいですね。 しかし、小型化を一切考えていないこの構成。 今の時代では、なんか考えられないなぁ・・・ と おもいました。 笑 さらに、AC入力タイプのチューナなので、電源トランスも 載っていますね・・・ お決まりの電源整流回路も見えます。 ライン出力端子から追いますライン出力端子から、パタンを追います。 LやCがありますね。チョークコイルっぽいのもあります。 左右のライン出力用に、同じ回路が二つ載っています。 もっと前の回路をおいかけてみると、このICにぶつかりました。 『NEC uPC1223C』と書かれています。 なんだろうこれ・・・ はて・・・ ライン端子からつながるパタンをオシロスコープでみてみると、 何の信号も出ていません。。。 このICを使ってドライブしているようなのですが、このICが機能 していないように見えます。 ほんとにこのICなのか、ICの端子すべてをオシロスコープで みてみました。 そしたら、入力信号と思われる波形が見えました。 0.5Vp-p ぐらいの信号で、確かに検波信号のようです。 NEC uPC1223C とは・・・NEC Electronics 駄目元で、NECに問い合わせてみました。 [回答]:弊社は直接販売をいたしておりません。ご了承の程お願い申し上げます。 尚、uPC1223Cは早晩廃止品となる保守品です。したがいましてHPに掲載 ておりません。悪しからずご了承ください。 だそうな・・・ どうも、NECから ケンウッドへ カスタムICとして納めているらしく、 一般向けには購入できないようだ。 さらにリサーチを続けると、 購入できそうなサイトをいくつか発見した。が・・・ 1,2個オーダーでは、取り合ってはくれない。泣 チューナ開発元に問い合わせケンウッドカスタマーサービスセンターに電子メールで問い合わせた。 KT-747の修理の件ですが、残念ながらすでに補修用部品の 在庫が無いものもございますので修理が可能かどうかは 拝見させて戴かないと何とも申し上げられません。 もし宜しければお手数をお掛けして大変恐縮でございますが、 弊社のサービスセンターに御連絡頂き、 点検のご要請を賜りたいと存じます。 修理の可否、修理費用につきましては、拝見させて頂いた上で、 ご報告申し上げます。 まぁ、妥当なお返事でしょうね。 笑 カスタマサービスからみたら、 この部品が壊れているかもしれないと言ってきた私を、 どのようにみているんでしょうね。 きっと、余計なことしないで、さっさと送ってくれればいいのにーって 思っているかもしれませんね。 (-^〇^-) ハハハハ いやなお客さんです。 汗w どうしてもなおしたい・・・このチューナとの格闘が始まった。 とにかく、入力信号を見た。抵抗が入っている。 抵抗の前で波形をみると、1Vp-p ぐらいの信号が確認できた。 そもそもライン入出力の規格ってどうなってるのかな。。。 2Vp-p ぐらいだったような気がしたと思いながら、 手持ちの MDプレーやのライン出力をオシロスコープでみたら、 確かに 2Vp-pぐらいの信号が確認できたので、ほぼ間違いない。 もしかしたら、この信号をそのままアンプに入れたら、 音がでるんじゃ? と思いました。 ただ、DCバイアス電圧がかかっているので、Cカットは必須かなと思い、 Cカットした信号を、アンプのライン入力に入れました。 すると・・・ 見事に音がでました。 イェイq(・ q )イェイ(p・・q)イェイ( p ・)p イェイ ただ、音が若干小さい気がします。 Cのせいかなと思い、Cを通過した後の波形をみてみましたが、 そんなにゲインは変わっていないようです。 やっぱり 1Vp-p では、電圧が小さいのかな・・・ オペアンプで電圧増幅作戦小さな電圧の変化を大きな電圧の変化に変えてくれるオペアンプ。 入力インピーダンスが非常に高く、とても使いやすいという。 実は、オペアンプは使ったことがなく、実験と経験の意味でも、 さわってみようと思った。
結構すんなり、増幅ができた。 が、問題となったのは、入力端子に接続したCである。 適当なCを入れたら、入力信号が平坦になりすぎたり、 DCカットをするつもりが、Cにチャージされるような形になり、 出力電圧が DC になったり。 たしかに・・・ 汗 適当にも程があったようだった。 笑 オペアンプの出力をアンプ入力へ早速、オペアンプで2倍に増幅された信号をアンプに入れてみた。 AMラジオのアナウンスの声がとても明瞭に聞こえ、音が深くなった。 とてもいい心地♪ と思いきや、音楽が流れ始めたら、音が割れてしまった。 オシロスコープで波形をみたら、 2Vp-p を超えるような箇所も出てきていた。 2倍の増幅では、大きすぎたようであります・・・ 汗 じゃぁ・・・ 抵抗値をかえて、増幅率を変えてみたが、 よくよく考えたら、1Vp-p ぐらいの信号でベストなのかもしれない。 オペアンプ排除・・・ 汗せっかく入れたオペアンプだが、排除した。 既存の回路に影響を与えないためにも、オペアンプで ライン出力を ドライブするのは、とてもよいことで、たとえば増幅率1倍にして、 バッファー的に使うのはとても有意義ですね。 でも・・・ ライン出力ってそんなにドライブ能力いらないよね? どのぐらい電流必要なのかな・・・ と思ったけれど、 オペアンプ排除を決行し、Cカットでライン出力端子をドライブするように改造した。 今度は、音楽をきいても音が割れることもなくなり、問題なし♪ ところが・・FMが?AMラジオはかなり快適に聞こえる。問題はFMラジオだった。 放送されている周波数にあわせると、前面表示の受信信号レベルがあがる。 だが、音が消えてしまう。 そこで、81.8 MHz の放送を 81.6 にしたら、ノイズ混じりだが放送が聞こえた。 また、82.0 にしても同様に聞こえた。 FMはステレオ放送。左右のチャネル(2チャネル)の信号が送信されているはず。 受信周波数がずれてしまっているのか?とも考えたが、 どうもそうではないようである。 もしかしたら、UPC1223C で左右のチャネルの信号に分離させていたのかもしれない。 とりあえず、FM放送はあまり聴かないという事から、ここから先には進まない ことにした。 んー スペクトラムアナライザがあれば、わかるのになぁ・・・ 10万から20万ぐらいかかるので・・・ もっておりません・・・汗 あまり高い周波数でなければ、パソコンをスペクトラムアナライザとして 使うことができそうなので、将来作ってみようかな。 嫁入り#ref(): File not found: "060827_1422~01.jpg" at page "KT-747 AM,FM チューナ修理記" 無事嫁入り 実家にもどりました。 これからも、がんばってね♪ ケンウッドのコンポさん♪ カセットテープも、片方は調子が良いみたいです。
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