IC-2820とRC-D710の接続奮闘記
概要
友人がIC-2820を持っている。APRSを薦めたところ、RC-D710をゲットした模様。この装置間の接続奮闘をまとめておくことにする。
必要なもの
症状
- 1200bps/9600bpsパケット受信は出来ている。しかしパケットが送信できていないようで、MyPositionが出てこない。
- その変調音をほかのトランシーバで聞くと、ほとんど無変調に聞こえる。
- 以下のように、PG-5Jから出力されるレベルを変えてみても耳で聞いた感じでは無変調。
- IC-2820とRC-D710を9600bpsに切り替えると、すぅーっという変調音が聞こえる。しかし、他のTM-D710の変調音に比べて変調レベルが浅いし、その変調は復調することが出来なかった。
- http://www.kenwood.com/j/products/amateur/mobile/rc_d710/dousa.html
- PG-5Jを接続すると 3dBステップでレベルを可変させることができる。
- PG-5J DATA端子の仕様
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- 最大までレベルを上げたときに、PG-5Jから出力される信号をオシロスコープで測定した。
- PG-5J_DataOut1200bps_Max(PKDPIN_15) 100mVp-pの信号の模様
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- PG-5J_DataOut9600bps_Max(PKDPIN_7) 2Vp-pの信号の模様
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問題その1 1200bps時の変調レベル
RC-D710+PG-5Jから出力される変調信号レベルは、最大設定にした場合で100mVp-pである。しかし、IC-2820の変調レベル入力は、0.2Vp-p~0.5Vp-p〔推奨値0.4Vp-p〕となっており、絶対的にレベル関係が合っていない。
これじゃぁ変調なんて乗るわけないよねぇ。
IC-2820のDATA端子は使えないなぁ・・・
PG-5Jから出力されるレベルを最大にすると、2Vp-pの振幅が得られる。しかし! 恐らくダイオードのようなもので振幅制限をかけているようで、波形が切れてしまっている。
この影響か、この変調信号を I-Gateや他のTM-D710で復調できなかったのである。
従って、実際にレベル設定を最大にすると振幅レベル自体は全体的に高くなるがピークがカットされてしまって、変調波形自体が乱れることに直結するのは間違い無さそうだ。
問題解決の鍵
- PG-5Jの出力レベル設定はなるべくディフォルト値にする。
- PG-5Jの出力段にアンプを入れて振幅を大きくした後で、IC-2820のDATA端子パケット入力に入れてあげる必要がある。
どぞー♪
- IC-2820のDATA端子の回路を確認すると、8.2K(R558)の抵抗がシリーズにつながりシャントにアンチパラレルのDA221(D140)が入力保護としてリミッターとなっています。その後、シリーズに10μ、0Ω(R579)で最終的にはCD4066(IC31)の4番ピンに行きます。このCD4066はCMOS 4-Bit Magnitude ComparatorでCPUからのパケットモードミュート信号により制御されれおり1200bpsと9600bpsで変調回路に信号の入れる場所をコントロールしています。出来ないことな無いですが、リグが改造になりますので現実的ではありませんね。やはり1200bpsではAMPを入れるほうが無難かもしれません。 -- JP1LMJ 青木 &new([nodate]){date}: Invalid date string;
- 青木さんありがとーーー^^ おおお ずいぶん詳しいですねぇ。よくみつけましたねー。たしかにその改造はあまり現実的ではないかもしれませんねー。 他に出回っているアイコムのトランシーバの説明書をみたら、なんと! データ端子に定格入力が2Vp-pでしたー。びっくり。それも新しいトランシーバ^^;;; -- JM7MUU 本田 &new([nodate]){date}: Invalid date string;